ファラオと家来たちは皆、ヨセフの言葉に感心した。ファラオは家来たちに、「このように神の霊が宿っている人はほかにあるだろうか」と言い、ヨセフの方を向いてファラオは言った。「神がそういうことをみな示されたからには、お前ほど聡明で知恵のある者はほかにはいないであろう。お前をわが宮廷の責任者とする。わが国民は皆、お前の命に従うであろう。…」 (創世記41章38~40節)
聖書には、この時のファラオの年令は記されていませんが、17歳だったとすれば、ヨセフに絶大な信頼を寄せたことは想像がつく。王だけではない。家来たちも皆、ヨセフに脱帽した。王は即座にヨセフを国の最高位に就ける決断をします。彼以外に聡明で、知恵のある者はいないと判断したから。王や家来たちが、奴隷で囚人であったヨセフをここまで取り立てたのは、この時期のエジプト王朝がヒクソスと呼ばれる外国のセム系民族だったからと言われます。
*ヒクソスは、古代エジプトにおいて最初の異民族支配による王朝を樹立した集団であり、紀元前1638年から1530年にかけてエジプトを支配しました。彼らはエジプト第15王朝および第16王朝を形成し、エジプト文化を取り入れ、ファラオと称しました。
創世記のヨセフが対面したファラオがまさに、ヒクソスだったわけです。ですから、ヨセフの抜擢は必ずしも驚くべきことではなかったのです。そこに、神の摂理が働いていて、ヨセフは驚くべき言葉を聞きます。
ファラオはヨセフに向かって、「見よ、わたしは今、お前をエジプト全国の上に立てる」と言い、印章のついた指輪を自分の指からはずしてヨセフの指にはめ、亜麻布の衣服を着せ、金の首飾りをヨセフの首にかけた。ヨセフを王の第二の車に乗せると、人々はヨセフの前で、「アブレク(敬礼)!」と叫んだ。ファラオはこうして、ヨセフをエジプト全国の上に立て、ヨセフに言った。「わたしはファラオである。お前の許しなしには、このエジプト全国で、だれも、手足を上げてはならない。」 (創世記41章41~44節)
ファラオはヨセフにエジプト名「ツァフェナト・パネア」を与え、妻も与えた。この時、ヨセフは30歳であった。そのため、ヨセフの威光はエジプト全土にあまねく及びました。17歳でエジプトに売られ13年が経っていました。どんな心境だったのでしょうか。
