2021年8月8日
主日礼拝
《建徳要旨》
「人は忘れても、神は忘れない」
創世記40章:当時、夢を解釈する専門家がいましたが、ヨセフは、人ではなく、神に聞くべきだと言いました(8節)。夢は神がメッセージを伝える大事な手段でした。ヨセフは高官が見た夢を解釈します。給仕役の長は、元の職務に復帰できると聞いて喜びます。普通は謝礼が支払われます。しかしヨセフは、それを要求しませんが、思わず本心を吐露します。「自分は無理やり連れて来られたこと、牢に入れられるような罪は何も犯していない」と訴えます。高官に頼めば、王に執り成してくれ、ここから出られると期待したのです。ここを読むと、ヨセフの必死さが伝わり、胸を突かれます。これまでずっと沈黙してきたヨセフですが、一縷の望みを地位の在るこの人に託したのです。恐らく、給仕役の長はヨセフに「分かった、お前の事を王に話し、ここから出られるように取り計らう」と約束したに違いありません。ところが、給仕役の長はヨセフのことを思い出さず、忘れてしまった(23節)。ヨセフは期待して待ったでしょう。ところが、待てど暮らせど、何の音沙汰もない。どうしてか。悪意はなかったとしても、忘れたから。待つ2年間はヨセフにとっては辛い時でした。約束を忘れた人の事を悪く言ったとしても、事態が変わるわけではない。むしろすべてを益に変えてくださる神に委ね、前を向くこと、それがヨセフの姿勢です。イザヤ49章14~16節:シオンは「わたしの主はわたしを忘れた」「女が自分の乳飲み子を忘れるであろうか。…たとえ、女たちが忘れようとも、わたしがあなたを忘れることは決してない」。人は忘れても、神は忘れない、決して。主イエスは言われた、「5羽の雀が2アサリオンで売られているではないか。だが、(数にも入らない)その1羽さえ、神がお忘れになるようなことはない」。(ルカ12章6節)。あなたが神を忘れようとも、神があなたを忘れることはない。
先週ライブ配信された建徳の録音です。
(建徳 2021-08-08 K・H兄)