ヨブ3章:やがてヨブは口を開き、自分の生まれた日を呪って、言った。 あっという間に財産・子どもを奪われたヨブその上、自ら重い病気に罹ってしまう。一日中、苦痛に呻く状態が数週間も続く。以前のヨブを知る3友は、変わり果てたヨブを見て、言葉を失う。重い沈黙が続く。堪りかねたヨブの口から出たのがヨブ3章。ヨブ記の本論はここから始まる。「主は与え、主は奪う。主の御名は賛美されよ」「神から幸福をいただいたのだから、不幸をもいただこう」と言い、決して神を呪わなかったヨブ。しかし、なお苦しみが続く中で、なぜ生まれてきたのか、なぜ流産の子のように死ななかったのかと呟く。理由の分からない災難や病気で苦しんでいるヨブ。理由が分かれば耐えられる。1章9節「利益(理由)もないのに」、2章3節「理由もなくサタンは」と、神とサタンは語った。ヨブ記の作者は不明だが、ヨブは実在の人物。きっと、人の弱さを知り、どこにも自分の居場所を見出せない人や、神を知り信じていても迷い易い人の傍らに今も立っている。それはイエス・キリスト御自身であり、十字架の主でもある。ヨブ3章「ヨブの嘆き」を読みながら、神から見捨てられ十字架の主イエスが浮かび上がる。 (K・H)

礼拝讃美歌 316番(わが眺むるは君のみぞ)
礼拝讃美歌 260番 (恵みに輝き 愛に香る)

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「だから」と「でも」の違い

①「あの人は正直で、真面目。だから、大切な人」
②「あの人は性格が暗く、良くない。でも、大切な人」
①のだからには理由があるが、②のでもには理由がない。私たちは普通①を使い、②は使わない。しかし、神は②を使われる。恵みとは理由がないこと。信仰深いから救われる、と理由を付けて考えるのが私たち。それは律法。しかし、福音は違う。塵から生まれた者でも愛される、罪深い者でも救われるのが福音だから。上記の建徳にある「理由もなく」は、ヨブ記を理解する鍵。ヨブ記4章から始まる3人の友人との議論に於いて、それが展開されてゆく。

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先週ライブ配信された建徳の録音です。

(建徳 2020-07-26 K・H兄)