彼らは剣を打ち直して鋤とし 槍を打ち直して鎌とする。
国は国に向かって剣を上げず もはや戦うことを学ばない。(イザヤ2章4節)
戦後76年になりますが、わが国には、8月に3つの記念日があります。6日に広島、9日に長崎に原子爆弾が投下され、多くの犠牲者が出ました。戦争による悲惨な出来事として、決して忘れてはならないのです。そして、8月15日に全面降伏して終戦(本当は敗戦)。戦争をしてはいけない。もう二度と、同じ過ちを繰り返してはならない、そのための記念日です。その日を、どのように過ごしたら良いのでしょうか。
冒頭の聖句は、人を殺す武器(剣や槍)を廃棄し、食料を生産する農機具に打ち直す時代が来る、との預言です。国と国が剣を上げず、戦う術も学ばない。そうして真の平和が実現します。とはいえ今の世界情勢を見ると、そんな平和な時代は無理と思えます。でも、神の約束ですから、必ずその通り(イザヤの預言通り)になります。
イザヤより170年後の預言者ゼカリヤは、次のように預言しました。
万軍の主はこう言われる。4月の断食、5月の断食、7月の断食、10月の断食はユダの家が喜び祝う楽しい祝宴の時となる。(ゼカリヤ8章19節)
バビロン軍によって、エルサレムが陥落したのが4月。神殿が焼かれたのが5月。7月は総督ゲダルヤが暗殺された日。10月はエルサレムがバビロン軍に包囲された日。以上の年4回、イスラエルの人々は悲しみの日として食を断ち、喪に服してきました。ところがゼカリヤは、その日が楽しい祝宴の時に変わると預言しています。どういう事でしょうか。
同じことがネヘミヤの時代にも言われました。「自分たちの犯した罪を悔い、断食して泣き悲しむよりも、主を喜び祝うことこそあなたがたの力だ」とあります(ネヘミヤ8章10節)。ただ悲しむのではなく、悲しみの先にある喜びを見る事です。そこには必ず平和の君である主イエス様が立っておられます。だから、主を喜び祝い、主御自身から喜びと力をいただくのです。大きな転換ですね。(2021年8月15日)