しかし、成長させてくださったのは神です。ですから、大切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させてくださる神です。(Ⅰコリント3章6,7節)

インドの乾燥した荒地を再生させる活動を、40年近くしている人がいます。彼は浸食と生態系の変化が川中の島を破壊していくのを見て、竹や綿の木をこつこつと植えました。そして今では、約550ヘクタール(東京ドーム120個分)もの豊かな森林となり、様々な野生の生き物が生息しています。しかし彼は、再生は自分の力ではないと言います。種子が風で肥沃な大地に運ばれるなど、自然界の驚くべき仕組みの力だと言います。鳥や動物も種を運び、川も植物や木の成長を助けるからです。

主イエスは、これと同じ原則が神の国にも当てはまると言われます。「神の国は、人が地に種を蒔くようなもので・・・そうこうしているうちに、種は芽を出して育ちます。どのようにしてか、人は知りません」(マルコ4章26、27節)と、言われたのです。あなたが種を蒔き、水を注げば、後は、神が成長させてくださいます。私たちが眠っている間にも、植物は成長します。神は私たちの理解や力を超えた方法で、そうされます。赤ちゃんや子どもは、その眠っている間に成長します。どのようにしてかは分からなくても、そうなります。すべては恵みだからです。

ある方が、フランスに住む娘さんの出産を手助けするため、1ヶ月ほど日本を離れました。そして、帰国されました。その知らせを聞いて、「すべては恵みでしたね」とメールしました。出来事の1つ1つが人間の思いや力を超えて守られ、整えられたからです。

でも、物事がうまくいかなかったり、結果を出せなかったりしたら、自分の責任だと考えがちです。そんなストレスの下で生きる必要はありません。自分だけの世界で小さく考えるのではなく、もっと大きな神の恵みの世界に導かれましょう。そして、今日、喜びと感謝の種を、心に蒔きましょう。すぐに芽が出なくても、水を注ぎ続けましょう。神は必ず成長させてくださいます。すべては恵みです。