ひとりよりもふたりが良い。共に労苦すれば、その報いは良い。
倒れれば、ひとりがその友を助け起こす。倒れても起こしてくれる友のない人は不幸だ。
                       (コヘレトの言葉4章9,10節)

先日、息子の結婚式がありました。参列者には息子の小学、中学、高校時代の野球仲間が多くいました。私と妻は息子たち少年野球の練習や試合の時のお茶当番などで、何人もの子どもと顔を合わせていました。それから15年余りの時が経ちました。野球少年らは皆、大きく成長していて、もう昔の面影はありませんでした。

29歳になった息子が花婿です。私の脳裏には、走馬灯のように息子との思い出が駆け巡りました。懐かしさで胸が一杯になりました。いつの間にか、幼かったあの子が私よりも背が高くなり、立派な社会人として働いているのです。そして、良きパートナーが与えられ、2人で歩み出そうとしています。

さて、結婚生活は二人三脚と同じです。冒頭の聖句をご覧ください。何も説明しなくても、読めば意味は分かると思うのですが、いかがでしょうか。続く11,12節は次のようです。

更に、ふたりで寝れば暖かいが、ひとりでどうして暖まれよう。
ひとりが攻められれば、ふたりでこれに対する。三つよりの糸は切れにくい。

糸は1本よりも2本、2本よりも3本になると、より強くなって切れにくくなります。夫婦という2本の糸の上に、もう1本が加わっています。それはイエス・キリストです。目には見えませんが、夫婦2人の手を取って結び合わせるお方です。いつも共にいる(インマヌエル)のが、主イエスだからです。

私は、自分の結婚と夫婦としての歩みを振り返ってみました。決して平穏無事ばかりではありません。性格の違いなどで喧嘩もあり、離婚の危機もあったからです。そんな時、イエス・キリストが私たちの間に在って、夫婦の絆が破れないよう懸命に執り成して下さいました。三本目の糸となって下さいました。だから今があるのだと実感しています。

式の最後に花婿花嫁から、父母への感謝の手紙が読み上げられました。やはり心に響きました。(2020年11月9日)