あなたは義に過ぎてはならない。また賢きに過ぎてはならない。あなたはどうして自分を滅ぼしてよかろうか。(伝道の書7章16節) 

何事でも、過ぎるのは良くないわけで、正し過ぎる=義に過ぎたり、賢き過ぎるのも良くないとあります。自分を滅ぼしかねないからです。真面目なのは大切ですが、真面目過ぎてはいけない、自分も周囲もギクシャクさせてしまうからです。バランス感覚が大切です。

1、私は、唯一無二の存在です。私と全く同じ人間は1人もいないからです。手の指紋がそうで、同じものは世界中に1つもないと言います。掛け替えのない存在なのです。だから、私には何の取りえも才能もないから、居なくても良いなどとは思わないでください。あなたは大切な人です。それを示す、主イエス様のお話(ルカ15章)を紹介します。

百匹の羊を飼っている羊飼いは、1匹でも居なくなると、99匹を放っておいても、勝手に迷い出た1匹の羊なのに、懸命に捜し回ります。やっと見つけると、肩に担いで連れ帰り、嬉しさの余り近所の人と喜びを分かち合います。あなたのことを、そのように喜んでくださるのが聖書の神様です。神の目には、あなたは高価で、貴い存在です。神の独り子イエス・キリストを身代わりにして救ってくださったほどに、代わりのいない大切な人です。

2、次に、正反対のことを伝えます。の唯一無二の自覚を持ちつつ、その一方で、謙遜を学ぶために、私の代わりはいつでもいることを忘れない。これは、私自身に言い聞かせていることです。私が居ないと皆は困るのではないか、うまく機能しないのではないか・・・。そんなことはありません。もっと上手にできる人がいます。掛け替えのない存在でありつつ、代わりはいつでも用意されているのです。だから、そう、だから、自分がいなければと肩に力を入れ頑張らない。独りで頑張らず、皆で分担して協力し合うことです。

人には1だけを伝えますが、私自身には1と2を、バランス感覚と共に伝えます。

以上の原稿を書いた後、テレビ番組「報道ステーション」の富川悠太アナがコロナに感染していた、とのニュースが報じられました。真面目な彼は発熱があっても、「自分に代えは利かない。俺がやらなければ」という強い責任感から出勤しました。しかし、それが周囲の人に感染を広める思わぬ結果になっています。ご本人が一番辛い気持ちだと思います。富川アナの1日も早い回復を心から願います。ニュースを通して、聖書の言葉は今も変わらぬ真理だと実感しています。。

(2020年4月13日)