地を見渡せば、見よ、苦難と闇、暗黒と苦悩、暗闇と追放…闇の中を歩む民は、大いなる光を見、死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた。
(イザヤ8章22節、9章1節)
神が最初に創造された世界は、言葉で表せない程に素晴らしい楽園でした。しかし、人(アダム)が犯した罪によって、この地は上記の聖句のように変わり果てました。ですから、罪について語らねばなりません。
クリスマスの象徴はツリーです。今や、どこででも見かけます。ツリーの頂には星が付けられています。上記聖句で、大いなる光を放つのがその星です。木は常緑樹で、永遠の命を表しています。暗闇に輝く光はイエス・キリストです(ヨハネ1:5)。今の世界は戦争によって苦難と闇、死の陰の地と化しています。聖書の地イスラエルは、戦場となりイザヤの預言通りです。しかしイザヤの、武器を農機具に代え、国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うことを学ばない(イザヤ2:4)との預言は、まだ実現していませんが、誰もが切望する世界です。それが実現するには、根本的な問題である「罪」の解決が必要です。暗闇を追い払うのは光です。死に打ち勝つのは復活と永遠の命です。そして、主の十字架によって罪は贖われました。つまりクリスマスは主のご降誕という始まりで、十字架の死による罪の解決が目的です。預言者イザヤは53章で、そのことを預言しています。
罪は人間社会を破壊しただけでなく、自然環境をも汚染し、破壊しています。私たち人間は神に代わってこの世界を愛と思いやりで統治するよう、神から委ねられました。しかし、美しい地球環境を破壊し続けています。多種多様な生き物が織りなす豊穣の世界は失われ、互いに破壊し合う殺伐とした世界に変えたのは誰でしょうか。私たち人間です。人間の罪です。今の異常気象は、それに対する自然からの逆襲とも言えます。そのような中で、イザヤが示す平和と調和の世界が11:6-10に記されています。それを実現するために、エッサイの根から生まれたのがイエス・キリストなのです。イエスは民を罪から救うために来られました(マタイ1:21)。クリスマスの花が深紅のポインセチアなのは、十字架の贖いの血を象徴しているからです。私たちを罪から救うため、ベツレヘムに人として生まれたのが赤子イエス。感謝して、お迎えいたしましょう。