イエスがオリーブ山で座っておられると、弟子たち がやって来て、
ひそかに言った。「おっしゃってください。
そのことはいつ起こるのですか。また、あなたが来られて世の終わるときには、
どんな徴(しるし)があるのですか。」 (マタイ24章3節)
預言者は予言者でもあり、神が計画されている将来の出来事を語ります。これまで何人もの偽予言者が登場し、予言しました。その中の一例として、ノストラダムスの予言とエホバの証人の教えを取り上げます。
1973年に『ノスタラダムスの大予言』五島勉著が出版されました。内容は、1999年7月に恐怖の大王が来て、地球が滅亡する、でした。多くの人がこれに影響されました。ノストラダムスは450年前に活躍した人で、彼の予言を五島勉氏が読み解いたことになります。マスコミが取り上げたりして、その予言は社会現象になりました。その予言は外れましたが、五島氏は読み間違えたとは言いませんでした。
1975年にハルマゲドンの戦いが起きる、とエホバの証人(ものみの塔協会)は教えられていました。アダムが創造されてから6000年目が、1975年だと計算したからです。その年の10月に、この世は終わり、新しい時代が来ると公言されていました。しかし、何も起きませんでした。すると、巧みに言い直し、夜明けが生じるのには時間の幅があると言いました。私は、この予言の年に関心を持っていましたので、彼らは偽預言者だと確信しました。
では、主イエスは世の終わりに関してどのように語られたのでしょうか。「その日、その時は、だれも知らない。天使たちも子も知らない。ただ、父だけがご存じである」(マタイ24章36節)と言われました。世の終わりは、何年何月に来るのか、それは自分も知らない、と言われています。知らないには、知ろうと思わないの意味があります。冒頭の聖句にある世の終わりの前兆・徴について、主は戦争や地震、飢饉や疫病など恐ろしい現象や著しい徴が現れる(ルカ21:11)と言われました。そして、恐れないように、惑わされないように、と警告されています。偽預言者が人々を惑わすからです。
ロシアとウクライナの戦争が続いていること、新型コロナという疫病が全世界を覆ったこと、気候変動による地球規模の環境の危機など、暗い現実ばかりです。
そのような今だからこそ、光である主イエスを通して示される、明るい未来を待ち望みます。次回、そのことに触れたいと思います。