賛美:
テゼとは、1940年にブラザー・ロジェによってフランスのテゼ村で始められた男子の観想修道会です。ロジェは教派間の対立や分裂を憂い、それらを超えてキリストに在って一つとなる共同体を目指しました。そこで歌われる賛美は、短いみ言葉を何回も繰り返し歌いつつ、祈りとして深められていきます。
1番:♬すべての人よ、主をたたえよ。♪
6番:♬主に頼る人は幸い、主に希望を置く人。♪
祈り:
神よ、変えることのできないものを
そのまま受け入れる平静な心を与えてください。
変えるべきものを変える勇気を、
そして、変えられないものと変えるべきものを
見分ける知恵を与えてください。(ラインホールド・ニーバー)
この祈りは1943年、礼拝説教後に祈られました。変えられないものとは過去の出来事と他人。変えるべきものとは自分と過去の受け止め方。その両者を見分けるのが知恵です。
聖書:詩編3編を読みます。
表題:ダビデは息子アブサロムの謀反によって、逃亡を余儀なくされました(サムエル下15~17章)。
ダビデの命を狙う敵が増えて行きます。命の危機が迫っている中で、いかに多くの民に包囲されても、決して恐れません、と言えたのは、どのような状況にあっても主が支えていてくださるとの信仰と信頼からです。敵に取り囲まれ、死の恐怖に襲われようとも、決して恐れに支配されない。だから、身を横たえて眠れる。
箴言3章24~26節。不安で眠れない夜を過ごすことがありますが、そうすると健全な判断ができなくなります。そんな時、主から与えられる平安が必要です(ヨハネ14章27節)。荒れ狂う舟の上でも眠っておられた主イエスの平安(マタイ8章24節)。危険の只中にあっても神に信頼している人の平安です。この詩は、主イエスが敵に囲まれ、神と人に見捨てられる絶望の十字架でそれでも父神への信頼を失わなかったことを示しています。そのイエスに「主よ」と3回も呼びかけています。そして、救いは主のもとにあります(9節)と結んでいます。〔セラが3,5,9節に記されていますが、それは「休止して思い巡らす」記号です。信仰は、どのような時にも神に信頼し、平安で居られることです。
テゼ52番 ♪恐れるな、煩うな、主は共におられる。満たされる、あなたは神によって。♬